２０１７年の終わりに

２０１７年も残すところあと３日、なんと色々なことのあった１年だろう。
いけばなインターナショナルの世界大会を沖縄で無事に開催できたことは、私の今年の一番のハイライトだ。４月の開催までの日々は、決して楽なものではなかった。約１０００人もの出席者が世界から集まる５年に一度のいけばなの祭典。そのときに本部会長であったことは、私の誇りである。しかし、開催を１週間前に控えたときに、義父が亡くなった。出席すら危ぶまれたけれど、なんとか家族の理解を得て、沖縄に飛んだ。
それからの５日間は、まるで夢の世界であった。花に囲まれ、世界各国の友人たちと友好を深めることができた。大会後は、DVDの制作、世界大会特集のマガジン制作に全力を注いだ。御臨席いただいた常陸宮妃殿下、高円宮妃殿下、絢子女王殿下に随行させていただいたことは、大変光栄なことであった。
１２月には、東京で、３０００人を集めたいけばなインターナショナルフェアのコーディネーターを務めた。３７のいけばな家元による花展と３４の大使館のご協力で、チャリティーバザーは大成功で、収益金の一部は、福岡県の水害被災地に贈られることになった。
大使夫人たちで構成されたコーラスグループも３年目を迎えた。皇后様が英訳をされた歌を練習していることもあり、皇后様に御拝謁したことは、私にとってとても名誉なことであった。「この会をずうっと続けてくださいね」という励ましのお言葉をいただき、歌を通じて国境を越えて絆を築いていくことに、これからも頑張ろうと思いを新たにした。
コーラスグループのご縁で、八丈島を訪問した。自然豊かなこの島の人たちとのふれあいは、これからも続いていくだろう。一度は飛行機が八丈島の上空まできてまた羽田に引き返すというハプニングもあった。天候に左右されやすい土地だからこそ、自然の雄大さと計り知れない力を感じる。
今年は、華やかな年であったと同時に、義父の介護、死、家族の抱える問題に直面し、悩みも多かった。人生は、良いことと悪いことの繰り返し。そうやって縦の糸と横の糸で織りあげられていく、そう実感する２０１７年も、もうすぐ終わろうとしている。